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2004/04/13

別府湾に鯨が迷い込んでマスコミを賑わしていますので今回は鯨のお話です。
 ほ乳類の中で誕生から死までの生涯を海中で過ごすのは鯨だけです。種類は大きく分けて二種類、シロナガスクジラやセミクジラに代表される髭鯨とマッコウクジラやゴンドウ鯨等の歯鯨です。シロナガスクジラは体長30メートル、体重200キロに達する程でっかい奴もいますが現在ではほとんど絶滅に近い状態です。余談ですが私が幼少の頃は南氷洋捕鯨が未だ盛んな頃で当時のプロ野球球団「大洋ホエールズ」は新人の補強の為規定の捕獲数を誤魔化して一頭余計にシロナガスを捕獲してそれを契約金にしていたと言う秘話があるほど商品価値?のあるものでした。
 髭鯨は大きな口の中に簾(すだれ)のような髭が何百本あり、一日中大きな口をパカッ~と開けて泳ぎオキアミを何百トンも吸い込むようにして食べます。歯鯨はその強固な歯で海豚(イルカ)や海馬(トド)等をパクパクムシャムシャと食べます。捕鯨船の友人にもらった鯨の歯で作ったタイピンやカフスボタンは縁起物として大切に使っていますがこれも船乗りならではの恩恵かもしれません。鯨は言葉を話すことでも有名ですが脳の大きさは象についで2番目、体重比もヒトについで2番目に大きいことからもイルカ同様利口さが頷けます。潜水能力も血液量が多いため酸素を充分体内に蓄積できることから悠に1時間は潜水出来ます。捕鯨船のキャッチャーボートが鯨を追いかけ捕鯨砲を撃ち込むときは最初に鯨が潜水をしたときの方向から次に鯨が苦しくなって浮上する位置を感でつかみ船首の前方に鯨が浮上した瞬間、ドカーンと銛を打ち込みます。銛は鯨の体内で小爆発をするようになっているため撃たれた鯨は数分で絶命します。その鯨が沈まないように空気を注入しブイをつけて次の獲物へと船を走らせる、、、グリーンピースが聞いたら怒り狂う様なことをしてきたことが日本捕鯨の実体ですが太古の昔より鯨を食料としてきた海洋国にしか分からない現実かもしれません。
 高崎山に「うみたまご」が完成するのも近々ですがイルカのショーも企画されてイルカ?分かりませんが鯨もイルカも全く同じ鯨科なのですよ。体長4~5メートル以下の鯨をイルカと呼んでいるだけです。水族館を訪れるとき子供さんに又はガールフレンドに威張って説明してあげて下さい。