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2005/05/09

地震と津波

昨年暮れの信越地震、スマトラ沖地震、玄界灘地震と立て続けに大型地震が発生していますが、これは地球が生きる惑星の証明でもあります。ところでニュースでよく耳にする「マグニチュード」と「震度」の違いを知っていますか?両方とも地震の大きさを示す基準ですが「マグニチュード」は地震の中心点で放出されるエネルギー値であるのに対し、「震度」は観測地点の表層での地震の強弱値ですので震源から離れるほど「震度」の数値は小さくなります。
 「マグニチュード」は1~9までの段階があり「震度」は0~7までを10段階(震度5と6を更に強・弱で分けている)で表示されています。地震の種類は「構造性地震」「火山性地震」「人工的地震」に分類されます。地球はその誕生から4回の氷河期と間氷期を繰り返して現在にいたっていますがそれほど長いスパンで地球内部は動き続けているわけです。
 「津波」は英語で「tidal wave」と言いますが現在は通称「tsunami」で呼ばれています。その多くは環太平洋地震帯で発生します。1960年のチリ沖地震で発生した津波は太平洋を一気に渡り三陸沖に達し5メートルの波高を観測しました。波速は時速700~800キロと言うとてつもない早さで伝わって行きます。大洋では50センチ程度でも陸岸に近づき水深が浅くなると波高は一気に上昇し、更にリアス式海岸などに進入してくると10メートル以上の波高となって襲いかかってきます。これと同じような現象に「高波」がありますがこれは台風などの強風のため風圧と気圧の低下が原因で潮位が上昇するため「風津波」と呼ばれることもあります。
 小生が大学4年次に「社船実習」で鮭鱒事業の母船に乗船していたとき、外洋で津波を経験しました。昭和43年5月、鮭鱒漁場のアリューシャン列島~ベーリング海にむけ函館港を出港した翌日のこと、一万トンの母船の船体がブルブルと震動しエンジントラブルかな?と思ったのが「道東沖地震」の津波によるものでした。前夜まで賑わった函館の飲み屋さんは軒並み店の中が全滅状態になるほどの地震だったそうですが洋上では「アレッ?」と言う程度でした。蓄えられたエネルギーが放出するときのパワーは凄いものです。我が社ももっともっとエネルギーを蓄え放出出来るよう頑張りたいものですね。蓄積エネルギーを持っている人は出し惜しみするなよ~。