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2005/04/05

烏賊(いか)

一月号のタコ編は如何(イカが)でしたか?
てなことで今月は烏賊についてのお話をします。烏賊の種類は約500種類、日本近海には130種類程の烏賊が生息していると言われています。大別すると「コウイカ」と「ツツイカ」に分けられます。「コウイカ」は石灰質の甲をもち身体は楕円形でその周辺にヒレが付いています。モンコウイカ、シリクサリ、スミイカと呼ばれる烏賊がこれに属します。「ツツイカ」は甲が薄く木の葉状をしており胴体は筒型でヒレは菱形をしています。ヤリイカ、剣先烏賊、アオリイカ、マツイカ、ミズイカ、モイカと呼ばれる烏賊がこれに属します。烏賊の血は青色をしています。人間の血は鉄分を含んだヘモグロビンのため赤色ですが烏賊は銅を含んだヘモシアニンと言う色素が入っているため青色をしています。甲は中骨と言って蟹やエビの甲羅と同じ成分ですが純度が桁外れに高く手術用の糸(抜糸しなくても身体に溶け込む)や人工皮膚の原料として使われています。キャプテン池辺の烏賊との出会いはアフリカ西岸サハラ沖のヤリイカ操業でした。デッキに上がったヤリイカを見てびっくり仰天!なんと体調が1メートルもあるミサイルか大砲の弾のような透き通った見事な烏賊でした。操業途中入港したサハラの酒場でもイカリング?が出たほどでこの地方では烏賊・タコはポピュラーな食べ物だったようです。次にお目にかかったのがモーリタニアからセネガルにかけての紋甲烏賊操業での化け物甲烏賊との出会いでした。何せ20キロ入りの冷凍パンに入りきれない甲イカが石ころのようにゴロゴロ網に入ってくるのですから、それも身の厚みが20㎜もあるような!これはそのままで食べるより一旦急速冷凍した刺身のほうが美味しかったです。もう一つ印象に残ったのはニューヨークからカナダにかけての「マツイカ」操業、獲っても獲ってもイカが沸いてくるようなとんでもない漁場でしたが2年間でこの海域のイカは獲り尽くしたのか以後さっぱり居なくなりました。日本のトロール船隊に狙われた漁場は大なり小なりこのような結末を迎える羽目になります。それ程日本の技術が勝っていたわけでその一翼をキャプテン池辺は担っていたのです。エッヘン!
 世界の多くの国々を訪れた割にはその町の景色は余り覚えていませんが、操業海域での魚群探知機の映像や漁の模様は未だに記憶に残っています。小生も「ヤンシュウカモメ」の端くれだったのでしょう。。。